同じ港でも、どの窓から覗くかで見える範囲が変わります。2回目の留学が違って見えるのも同じ理由です(イメージ写真 / Photo: Txllxt TxllxT / Wikimedia Commons, CC BY-SA 4.0)
公開日 · 2026年9月24日
もう一度留学するなら変える5つのこと
2回目の留学に来る人を見ていると、1回目とは動き方がはっきり違います。初日から講師に注文をつけ、週末の予定を先に決め、最後の週の使い方まで決めている。
面白いのは、変えているのが費用でも学校でもなく、時間の配り方だという点です。ということは、1回目の人でも先取りできます。
以下、経験者が実際に変えている5点を、対照表つきで並べます。
1. 出発前の準備を「勉強」から「口慣らし」に変える
1回目の準備でいちばん多いのは、単語帳と文法書です。悪くはありませんが、現地に着いた瞬間に効くのは別のものでした。
| 1回目にやったこと | 2回目に変えること |
|---|
| 単語を増やす | 自己紹介を声に出して10回 |
| 文法書を1周する | 聞き返しの一言を口に入れる |
| 教材を買い込む | 自分の仕事の説明を英語で作る |
理由ははっきりしています。最初の1週間で聞かれる内容は、ほぼ決まっているからです。出身、仕事、来た理由、期間、目標。ここが口から出る状態で着けば、1週目から2週目相当の会話に入れます。
準備の内容は、留学の目的によって配分が変わります。まったくの初心者なら音読の比率を上げ、仕事で使う予定があるなら自分の業務の説明を先に作る。読む準備ではなく、口に入れる準備という点は共通です。
2. 最初の1週間を「慣れる週」にしない
1回目は、たいてい最初の1週間が助走で消えます。2回目の人はここを詰めます。
- 初日のうちに、講師に目標を伝える。「発音の t と l を直したい」「会議で使う表現を増やしたい」。具体的なほど授業が変わります。
- 2日目までに寮と校内の動線を覚える。生活の判断に使う時間を減らす。
- 3日目には夜の使い方を固定する。あとから習慣は作りにくい。
レベルテストで何を見ているかを知っておくと、初日の伝え方も変わります。テストの中身と準備は到着初日のレベルテストにまとめました。
3. 授業を「受ける」から「頼む」に変える
これが最大の差です。1回目は、出された教材をこなします。2回目は、授業の中身を自分から指定します。
具体的な頼み方の例です。
- 「今日は文法の説明を短くして、その分わたしが話す時間にしてください」
- 「わたしが同じ間違いをしたら、その場で止めてください」
- 「この10分は、間違いを直さずに最後まで話させてください」
3つ目は特に効きます。訂正される時間と、流れを止めずに話す時間は、目的が違うからです。両方を同じ授業に混ぜると、どちらも中途半端になります。
マンツーマンの授業で何が起きているかはマンツーマン授業はなぜ効くのかにまとめてあります。なお、講師の変更やコース調整の可否と手続きは学校によって異なるため、申込み前に確認しておくと動きやすくなります。
4. 週末を「観光」から「回復と実践」に変える
1回目の週末は、行けるところに全部行きがちです。楽しいのですが、月曜の授業が沈むという代償があります。
2回目の人の週末は、だいたいこう分かれます。
| 週 | 使い方 |
|---|
| 1〜2週目 | 近場のみ。生活のリズムを作る |
| 中盤 | 遠出を1〜2回。ここで刺激を入れる |
| 終盤 | 移動を減らし、仕上げと精算に回す |
そして遠出をする週末も、英語を使う用事を1つ入れるのが2回目の作法です。予約、道の確認、注文。教室で作った型を外で1回使うと、定着の度合いが変わります。
遠出をするなら、往復の移動時間を先に引き算してください。片道4時間の場所は、実質的に半日が移動で消えます。行き先の魅力より、月曜の朝に何が残っているかで選ぶのが2回目の判断です。
5. 最後の2週間を「消化」から「仕上げ」に変える
1回目でいちばんもったいないのが終盤です。帰国準備と土産で流れ、最後の2週間がほぼ消えることがあります。
2回目の人はここを使い切ります。
- 残り2週間の時点で、講師と到達点を確認する。「今のわたしに残っている弱点は何ですか」と直接聞く。
- 仕上げたい場面を3つに絞る。面接、会議、雑談。全部やろうとしない。
- 最終週に、初日と同じ話題をもう一度話す。変化が自分で分かります。
- 事務と精算を早めに片づける。学習時間を守るための段取りです。
帰国前の実務は帰国前2週間にやることチェックリスト、帰国後の維持は帰国後に英語を落とさない3ヶ月の設計にまとめました。
1回目の人が、今から先取りできること。5つのうち、費用も学校も関係なく先取りできるのは次の3つです。
- 出発前の準備を、読むから話すに変える。
- 初日に目標を口で伝える。
- 帰国後の最初の予定を、出発前に決めておく。
残りの2つ——授業の頼み方と週末の配分——は、現地で1週間過ごせば自然に判断できるようになります。2回目の人が特別なのではなく、1回分の情報を持っているだけです。
なお、クラークのキャンパスは2023年9月に開校した比較的新しい環境です。コースの構成や設備は学校によって異なり、伸び方にも個人差があります。期間から到達点を保証できる学校はありません。
そのうえで、変えられる部分ははっきりしています。時間の配り方と、頼み方。ここは行き先に関係なく、自分で決められます。
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