セピア調で写された、互いを映し合う高層ビルのガラスカーテンウォールの連なりと格子状の枠
少しの角度の違いで見え方が変わる——発音の矯正も、直す順番を変えるだけで結果が変わります(イメージ写真 / Photo: Maksim Sokolov (Maxergon) / Wikimedia Commons, CC BY-SA 4.0)
公開日 · 2026年9月15日

発音矯正は実際どう進むのか——直す順番がある

「発音を直したい」と言う人の多くが、LとRの区別から始めようとします。気持ちはわかりますが、これは順番として効率が悪い。

理由は単純です。通じない原因の大半は、個別の子音ではないからです。実際に相手が聞き取れなくなるのは、音節の数が違うときと、強勢の位置がずれたときです。

この記事では、発音矯正が実際にどういう順番で進むのかを説明します。

まず、目標を設定し直す

はじめに前提を一つ。「ネイティブと同じ発音」は目標になりません。

現実的な目標は、「聞き返されない」です。これなら数週間で目に見えて変わります。

直す順番——大きいものから

発音の矯正には、効果の大きい順があります。

1. 音節の数を合わせる

日本語話者の英語がいちばん通じにくくなるのは、単語に余分な母音が入るときです。

単語音節数よくある発音起きること
desk1デ・ス・ク(3)別の語に聞こえる
stress1ス・ト・レ・ス(4)語として認識されない
milk1ミ・ル・ク(3)聞き返される
baseball2ベ・ー・ス・ボ・ー・ル(6)通じにくい

子音で終わる語に母音を足さない。これだけで通じ方が変わります。最初の1週間はここに集中する価値があります。

2. 強勢の位置を直す

英語は強く読む位置がずれると、単語として認識されにくくなります。

授業では、講師が単語を分解して手を叩きながら位置を確認する、という進め方をよく取ります。地味ですが、効果は大きい部分です。

3. 個別の子音に入る

ここでようやくLとRです。日本語話者がつまずきやすいのは、おおむね次のグループです。

矯正の中身は「聞いて真似る」ではなく、口の中のどこをどう動かすかの指示です。舌の位置、唇の形、息の量。物理的な動作として教わり、鏡で確認しながら反復します。

4. 文のリズムと連結

最後に文単位です。英語は強い音と弱い音が交互に来る言語で、機能語(前置詞・冠詞・代名詞)は弱く短くなります。

ここが分かると、話す力より先にリスニングが変わります。自分が出せる音は、聞き取れるようになるからです。

授業の中では何が起きるか

マンツーマンの発音授業は、おおむねこの流れで進みます。

  1. 診断——短い文章を読み、講師がつまずく箇所を記録する
  2. 優先順位づけ——通じにくさに直結する2〜3点に絞る
  3. 単音の練習——口の形と舌の位置を指示され、繰り返す
  4. 単語に戻す——その音を含む単語で反復
  5. 文に戻す——実際の会話で使い、崩れたらその場で止めて直す

重要なのは5番です。単音で正しくても、会話に戻ると元に戻る。だから「会話→止める→直す→会話」を何十回も往復します。これができるのがマンツーマンの強みで、仕組みはマンツーマン授業はなぜ効くのかにまとめました。

教室でのマンツーマン授業の様子
会話の途中で止めて直し、また会話に戻す。この往復が発音矯正の中心です

誰が直すのか——講師体制の話

フィリピンの学校では、授業を担当するのは現地の講師です。ネイティブ講師が在籍している場合も、その主な役割は現地講師のトレーニングであり、学生の授業を直接受け持つわけではありません。この体制は学校によって異なるため、気になる場合は事前に確認してください。

「現地講師の発音で大丈夫か」という質問は当然出ます。ここは冷静に整理しておくと良い点があります。

講師の採用と研修については講師の採用と研修に整理しています。授業の中身は発音矯正の授業も参照してください。

自習でできること

授業外の時間で効くのは、次の3つです。

夜の時間の配分は授業後の夜の使い方を参考にしてください。

まとめ

発音の矯正は、才能でも耳の良さでもなく順番の問題です。

  1. 余分な母音を消す
  2. 強勢の位置を直す
  3. 個別の子音を物理的に直す
  4. 文のリズムに乗せる

この順で進めると、多くの人が数週間で「聞き返される回数が減った」と感じます。伸び方には個人差があり、結果を保証できるものではありませんが、やり方の順番を間違えないことが何より効きます。

発音に重点を置いたコースの有無や構成は学校によって違います。詳しくは下記の提携エージェンシーにご相談ください。

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